【Review】NHKスペシャル取材班:キラーストレス 心と体をどう守るか

 

キラーストレス 心と体をどう守るか (NHK出版新書)

キラーストレス 心と体をどう守るか (NHK出版新書)

 

 本書はNHKスペシャルで放映された『NHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」』での取材をもとに書き起こされた新書になります。

 

本書ではストレスとは、よいものであるにせよ、悪いものであるにせよ「変化」であると定義しており、生きている限りストレスはついて回るとしています。そして、ストレスを受けることによって生じる脳(偏桃体など)の変化が体に変調をもたらすとしています。上司との緊張関係にさらされていると常にストレスホルモンが分泌されている状態が例として取り上げられています。また子供時代のいじめがストレスとなり、脳の発達に影響を及ぼす例も紹介されています。

昔から何となく言われてきたことが脳に起こる現象として説明されています。

 

このようなストレスへの対策としては①ストレスの原因を避ける ②笑い ③友人や家族のサポートを得る ④運動 ⑤瞑想が挙げられています。また、ストレスがかかった時に備え「ステーキの写真を眺める」のレベルでいいのでたくさんの気晴らしリストを作っておくことも推奨されています。さらに、これらとは別のアプローチとして最近聞かれるようになった「マインドフルネス」の説明もあります。

 

支配的な上司の下にいることが常態化しているような状態の人はストレス対策を行うこと自体が既に難関だという現実があるはずなので、知らないよりは知っていた方がいいこともあるかもしれない、というレベルにとどまるような気がするのもまた実感です。

 

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