【Review】森島義博,日本プロパティソリューションズ:ビルオーナーのための建物・設備バリューアップ入門
本書は三菱UFJ信託銀行系のプロパティマネジメント(PM)会社日本プロパティソリューションズが2000年代に発行したいくつかのPM業務に関する本の一つですが、その中でもバリューアップに焦点を当てています。
本書が発行された2006年初頭はプロパティマネジャーに求められる業務領域がようやくはっきりしかけてきた時期だったので、PM全般ではなく、こういった特定の話題を取り上げた本が出たりしていました。
10年経ってさすがに書かれている要求設備水準は古くなってきているもののどのようにバリューアップを考えて行けばいいのかという考えを整理するのに(特に前半は)いいかと思います。ただ、個別の設備や建築項目に言及しているわけではないので、あくまで考え方を整理、という使い方です。
・「競合相手にいかに『僅差で勝つか』」がメインテーマ
・バリューアップは、条件面で競合するビルとあなたのビルを比較し、費用対効果を考えて「既存テナントの維持または新規のテナント確保に最大の効果をあげると思われる部分にだけ、必要最小限の設備投資を行う」ということをベースとしましょう
という言葉は『不動産アセットマネジメント』でも触れられていましたが、いつでも忘れないようにしたいですね。
real-puppet-man.hatenablog.com
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